一生自分の歯で健康な生活を行なうためには、子供のうちからしっかりとした歯磨き習慣や治療・予防を行なう事が大事です。
乳歯は生えかわるから、むし歯になっても治療しなくていいと考えている方がおりますが、それは大きな間違いです。
小児は常に成長、発育しており、成人を小さくしたものではありません。
乳歯の虫歯を放置すれば、大人の歯や歯並びに確実に悪い影響を与えます。
虫歯は感染症です、感染源は母親にあると言ってもよいでしょう。
生後10ヶ月~31ヶ月の間に、虫歯菌であるミュータンス菌が母から小児へと感染していきます。
は、とても効率良く感染していきます。
一度強く感染してしまうと、ミュータンス菌はブラッシング程度では、細菌の数を減らす事は出来ません。ですから、一生ミュータンス菌を大量に抱えて過ごすことになってしまいます。常にお口の中は、虫歯になりやすい環境になってしましいます。
言い換えれば、生後10ヶ月~31ヶ月無事に過ごす事が出来れば、お口の中はサングイス菌という虫歯にとっての善玉菌が定着しやすくなり、 虫歯になりにくいお口になっていきます。
乳歯はその後に出てくる永久歯より小さく、特に歯のエナメル質、象牙質とも永久歯と比較して遙かに薄く、歯の質も軟らかく、むし歯になりやすい構造です。また、歯の神経が入っている部屋(歯髄腔)は永久歯のそれより比較的大きく、形は角が出たように突起しています。
そのためお子さんのむし歯は多発しやすく、進行が早いので、注意が必要なのです。
乳歯をむし歯で早く失うなどすると、良い永久歯の歯並びができません。
歯並びが悪いことで、しっかり咀嚼できないばかりか、心理的なコンプレックスに陥ることが多いのです。また、むし歯や歯肉炎になりやすく、全身の健康にも悪影響を及ぼします。
子供は成長の変化が著しく、体はもちろんのこと、顎の骨(顎骨)や歯並び(歯列)は大人へ向けて日々、成長過程にあります。発育を正しく導くためにも、しっかり食事ができるよう、良い咬み合わせをつくることはとても大切です。
当院では保護者には充分な説明をし、お子様に愛情と思いやりをもって接し、治療と予防活動を行っております。